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グラボを積んでいない小型PCの下部ファン追加で温度はどう変わる?実測してみた

先日、デスクに置ける小型PCを組み立てました。(参照:「Ryzen 7 9700Xで作る小型サブPC-静音で使いやすい仕上がり-」)

CPUの温度は70度台で安定していますが、もう少し冷却性能を高めたいと思い、小型PCにファンを増設する事にしました。

底面にファンを取り付ける事で、CPUの温度変化を確認し、最も冷えた状態を採用したいと思います。

本記事では、小型PCにおけるファンの追加の効果をCinebenchのベンチマークの結果を確認します。

ファンの枚数やファンの向きを変更しつつ、最も冷却性能の高い構成を模索します。

本記事が、小型PCの冷却をどうしようか困っている方のご参考となれば幸いです。

検証するPCの構成

グラフィックボードを積んでいないPCで検証を行います。PC構成は以下となります。

  • CPU:Ryzen7 9700X
  • メモリ:DDR5 32GB
  • ストレージ:M.2SSD 1TB
  • CPUファン:NH-D15
  • 電源:1200W
  • ケース:A3-mATX BLACK
  • ファン:noctua 120mmファン(背面×1、トップ×2)

ケースファンは、トップの前方を吸気、後ろ側を排気で運用しています。

また、CPUファンは大型のヒートシンクの製品を利用しています。

この環境に、noctua 120mmファン2枚を底面に追加し、検証を行います。

検証

ファン1枚の時と2枚の時の構成で発生する組み合わせを全て試してみます。ベンチマークは、Cinebenchのマルチとシングルを実行します。

結底面ファンを付けていない状態の結果と比較し、温度の変化量を確認します。検証のために試したパターンは以下となります。

また、結果のグラフや表は、「ファン1枚」の時、「ファン2枚で排気と吸気バラバラ」な時、「2枚同一方向」の時の3パターンにまとめています。「:」の後部分が結果をまとめた時のパターンを記載しています。

  • ファン1枚(吸気):「ファン1枚」
  • ファン1枚(排気) :「ファン1枚」
  • ファン2枚(両方吸気):「2枚同一方向」
  • ファン2枚(両方排気) :「2枚同一方向」
  • ファン2枚(前方吸気、後方排気) :「ファン2枚で排気と吸気バラバラ」
  • ファン2枚(前方排気、後方吸気) :「ファン2枚で排気と吸気バラバラ」

基準としている下部ファンを取り付けていない時の状態は、「ファンなし」としてグラフに入れています。

「ファン1枚」で計測

ファン1枚の検証

吸気と排気の2つの方向で検証を行いました。

吸気の時
排気の時

「ファン1枚」を下部に取り付けた時の計測結果です。

ファン1枚の時の実行結果-シングル-
ファン1枚の時の実行結果-マルチ-

シングルマルチ共に、「ファンなし」の状態と比較した場合、温度変化はほぼありません。

平均と中央値を出しましたが、マルチ実行時にファンを取り付けた方が約1度低下している程度です。

<シングルファンの時の平均温度>

吸気排気ファンなし
シングル69.4969.269.92
マルチ62.8762.1863.40

「ファン2枚で排気と吸気バラバラ」な時に計測

ファンの向きがバラバラな時の計測

ファンが前後で吸気と排気でバラバラな場合の計測をしています。

「前方が吸気、後方が排気」、「前方が排気、後方が吸気」の時の計測です。

前方が吸気、後方が排気
前方が排気、後方が吸気

ファンの向きがバラバラな時は、効率的な冷却ができてないためか、ファンのついていない時の温度と同等の推移です。

ファン2枚で排気と吸気の向きがバラバラな時-シングル-
ファン2枚で排気と吸気の向きがバラバラな時-マルチ-

部分的に十分な冷却ができていますが平均値を見ると、ファンが増えた分の冷却されていない様子です。

シングルの時、平均温度が70度前後になっています。マルチでは、どのパターンも平均温度が63度近辺にあり、ファンを取り付けていない時と同様の推移です。

<「ファン2枚で排気と吸気バラバラ」な時の平均温度>

吸気排気ファンなし
シングル69.6770.2069.92
マルチ62.7763.1663.41

「2枚同一方向」の時に計測

同じ向きのファン

2枚のファンを同じ方向で「吸気」と「排気」を行いました。

2枚のファン両方排気
2枚のファン両方吸気

2枚のファンの方向を揃えた時の冷却状況は以下の推移です。

2枚のファンの向きが同一方向-シングル-
2枚のファンの向きが同一方向-マルチ-

また、平均値と中央値は以下の様になります。

吸気排気ファンなし
シングル69.7769.6269.92
マルチ62.8961.6463.41

シングル実行時には温度変化は大きくありませんが、マルチ実行時にファンを取り付けていない時と比較すると、2度程度の温度差が平均で現れます。

ファンの2方向を排気にしたときにファン増設の効果があったと言えます。

検証結果を受けてどうするか

検証をする前は、ファンを増設するため、純粋に冷却性能が上がるだろうと考えていました。

結果は、ファンを増やしたことでCPU温度は、1度-2度程度の低下という期待を超えない冷え方でした。

検証結果を踏まえ、温度変化が大きくないため、ファンを増設するか迷うところです。

今回の検証で分かった事としては、ファン2枚を排気にした時、冷却される環境を作りやすいという事です。

ファンが2枚排気方向

検証の結果から、底面ファンでは十分な冷却が得られないと考えました。そのため、今後は別の検証をしていきたいと思います。

現状を踏まえ、気になっている事として、今回利用したPCケースが、フロントファンが取り付けられないケースです。そのため、CPUクーラーに風を直接当てられない点が影響し、期待よりもCPUが冷えていないのでは?というものです。

今後、サイドにファンを取り付け直接CPUクーラーに風を当てる環境を作り検証してみたいと思います。

まとめ

小型PCの冷却性能を向上に期待し、底面ファンを増設しましたが期待するほどの冷却がありませんでした。

今回の検証から、底面ファンは一方方向に風が流れる様にファンを付けた方が冷えるという事がわかりました。

今まであまり風向を考えたファンの取り付けをしてこなかったので、今後の自作PC時に底面ファンを取り付ける時には冷却性能を考え、同じ向きで冷却ができる様取り付けていきます。

もう少し、冷却に対する検証を行い、PCが冷えやすい環境を構築したいと考えています。

本記事が、PC冷却に対する1例として捉えていただき、皆様のPC冷却の参考となれば幸いです。

以上です。