先日、自作PCの組立て中にマザーボードのグラフィックボードを固定する部分の爪が折れました。爪折れは今まで自作PCを作ってきて私が体験した事のない事象でした。そのため、おれてしまった際には、どうしたらよいか、慌てていました。
色々と確認し、解決策を模索していたところ、販売店に連絡を取る事で前進しました。販売店へ対応方法を確認したところ、解決策が2つありました。利用している自作PCパーツを加味して、安全に運用できそうなマザーボードを新規で購入して解決する事としました。
本記事では、発生したマザーボードの爪折れの対応について、確認した内容や、考えた事を紹介します。
本記事が、マザーボード側のグラフィックボードを固定する爪が折れてしまった方の参考となりますと幸いです。
爪が折れてしまった経緯
自作PC組み立て中に、グラフィックボードを差し込んだところ、しっかりと固定ができていない状態となりました。そのため、グラフィックボードをマザーボードから取り外し、再度取り付ける事としました。
マザーボード取り外しの際、グラフィックボードの影にマザーボードの爪が隠れ、指でうまく外す事ができませんでした。
そこで、爪部分を細く長いもので押すこととし、近くにあった、マイナスドライバーで爪部分を押し込みました。
この時、マイナスドライバーで強く爪部分を押し込んだため、マザーボード側の爪が折れる事態となりました。
今思えば、爪の素材が柔らかいことから、マイナスドライバー等の金属の棒ではなく、割りばし等の柔らかいものを使う方が良かったと後悔しています。
爪折れ後の対応策検討
マザーボードの爪が折れた後、どの様な対応をしたらよいか考えました。考えた結果が以下の3案です。
- 修理対応
- 故障したままの利用
- マザーボードを新たに購入する
2案と3案は、費用がかかる事や、利用中にしっかりと固定できないことから、安全面に不安がありました。そのため、修理対応が望ましいと考えていました。しかし、マザーボードの破損は、自身の失敗(過失)となります。そのため、修理対応が可能か不明でした。
最悪、新しいマザーボードを購入することを覚悟し、対応方法を確認しました。確認方法は、「メーカーホームページの閲覧」や「販売店へ相談の電話で確認」となります。
それぞれの対応方法について、実施できそうか確認結果について記載します。
修理対応
メーカーサイトでは、修理対応について、「販売店へ確認してください」とのことで、販売店へ連絡を取りました。
連絡したところ、想像していた様に、マザーボードの爪が折れた場合は、自損に当たる故障になるとのことです。この場合、メーカー側も修理対応をしない場合が多い事や、販売店のサポート範囲外に当たる事の説明を受けました。予想していた対応です。
他のお店でも、同様の対応になるか確認したところ、どのお店でも、メーカー側はマザーボードの爪の修理の対応する場合は少ないということでした。
残念でしたが、仕方がない事と納得し、他の方法を考えました。
爪が折れた状態での利用
爪が折れた状態で利用してよいものか、確認しました。結果、「マザーボードの爪はグラフィックボードを固定するため利用しており、電気的な信号のやり取りをしていない。そのため、別途固定できれば問題ない。」とのことでした。
グラフィックボードを固定する器具として考えた製品が、長尾製作所より販売されている、グラボステイとなります。
もしくは、結束バンドを利用し、ケース側に固定することで、グラフィックボードがマザーボードの接続部分が動かない様にする事です。ケースとグラフィックボードを固定して、グラフィックボードとマザーボードの接続部分が固定される事を考えました。
それぞれ、うまくいく場合は問題なさそうですが、うまくいかない可能性もあります。
グラボステイを利用する場合、ケースによって取り付けられない場合がある事も踏まえ、挑戦しにくいところがあります。しかし、やってみてうまくいけば、余分な留め具も不要な事から、最もスムーズな方法だと感じました。
一方、結束バンドによる固定は、グラフィックボードをケースに固定する事で、しっかりと固定できそうです。しかし、ケースによって固定しやすさが変わるため、ケースに合わせた工夫が必要というイメージです。
マザーボードのを新たに購入する
爪の壊れたマザーボードが修理できない状態にあることから、安全にグラフィックボードを利用することを考えると、新しいマザーボードの購入が最良です。マザーボードを購入した販売店の方も、「爪が故障した場合、新しくマザーボードを購入される方もいらっしゃる」とおっしゃっていました。
新しくマザーボードを購入した場合、グラフィックボードを固定する爪部分も存在し、気持ちの面でも安心した状態で利用できます。
ただし、再購入となるため、別途費用が発生する事が問題です。
対応:新しくマザーボードを購入した
修理対応が難しい事から、「故障したままの利用」か、「マザーボードを新たに購入する」のどちらかとなりました。費用をかけない方法か、安全な運用方法か、どちらを取るか色々と考えました。
最終的に今回利用しているグラフィックボードが、RTX4090で巨大なグラフィックボードであることから、固定の難易度が高く、長期利用で、掃除や改良のため、グラフィックボードを取り外す機会も多いと考えました。
そのため、安全に長期利用するために、マザーボードを新たに購入する事を選択しました。
新たに購入したマザーボードと再発防止方法
新しく購入する事としたマザーボードは、ASUSから出ている、「ROG STRIX Z790-F GAMING WIFI」を選びました。
「ROG STRIX Z790-F GAMING WIFI」を選んだ理由は、グラフィックボードの固定部分が爪ではなく、ボタンを押して固定部分がスライドする方式になっていおり、グラフィックボードの取り外す度、爪を抑える必要がなく、今回の様な事件が起こりにくいと考えたためです。
RTX4090の様な大型のグラフィックボードを利用するにあたり、爪を押す必要なく、押しやすい位置に存在しているボタン操作でグラフィックボードの固定を外せる事から、爪が存在せず今回の様な事件が発生しないと考え、「ROG STRIX Z790-F GAMING WIFI」を選択しました。
パソコンの掃除、メンテナンス等、それなりの頻度で、グラフィックボードの取り外しをします。そのため、グラフィックボードの固定部分の破損確率が下がることを期待します。
爪の折れたマザーボードの利用方法
爪の折れたマザーボードは、検証環境のマザーボードとして利用します。
ただし、正常状態と比較すると、確実に安全性の問題があるため、何かあった際には、自己責任です。そのため、グラフィックボードを利用した検証の実施頻度は低いと予想しています。
やむを得ず、グラフィックボードを利用した検証を行う際には、グラフィックカードが動かない様、厳密に固定し、利用します。
まとめ
自作PCを作成中、マザーボードのグラフィックボードを固定する爪が折れてしまいました。
爪の折れたマザーボードは、自損に当たるため、基本的には修理不可能な事象です。今後の継続利用した状態で、安全にパソコンを利用する事を考えた時、新規でマザーボードを購入する事としました。
マザーボードの自損による修理は難しく、今回の様な安全性と費用を削減するかどちらを選ぶかという事態になりました。
破損をしないためにも、グラフィックボードの取り外しは、基本的に手作業で行う事がおすすめします。また、グラフィックボードのサイズによって、爪に手が届かないことが予想される場合、グラフィックボードを取り外しやすいマザーボードの選択をおすすめします。
どうしようもない状況においては、固い棒状のモノではなく、柔らかい棒状のモノで無暗にちからを込めず、爪を押すことをおすすめします。
本記事が、自作PCの組立て時の注意点として参考となりますと幸いです。
今回の私の様に、マザーボードの爪折れが発生しない様、ご注意ください。
以上です。