自作PCの組立て前の検証や故障時の検証にベンチ台はいかが??

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自作PCの組立てで、パソコンの相性問題で動かない事があります。対応として、他の製品に置き換え、どこが故障しているかを確認します。また、パソコンが故障した時、どのパーツが悪いかあたりを付け、手持ちのパーツで交換して検証をします。

パーツ交換作業は、パーツをPCケースに入れてしまうと、PCケース内の余裕の度合いによって一度パーツをケースから取り出す必要があります。

また、故障の際もどのパーツを置き換えるかで手間が大きく異なります。メモリならば良いですが、電源やマザーボードの交換を始めると、パーツの総入れ替えや配線のやり直しと労力が大きいです。

ここでおすすめしたい検証環境として、ベンチ台があります。

オープンフレーム構造で、パーツがむき出しで取り付けられます。そのため、パーツの取り換えでPCケースからの取り外しの手間がありません。

特におすすめの利用シーンが、新規で自作PCを組み立てる時です。各パーツの動作検証と合わせ、ベンチ台で仮組をして動作確認をして、PCケースに収める事で、正常動作を保証が取れているため、動作不良によってパーツをケースから取り出す必要がありません。

本記事では、長尾製作所より販売しているベンチ台「SMZ-2WBT-ATX」をベースにベンチ台をご紹介します。

工夫がたくさんあり、使いやすいベンチ台となっています。

ベンチ台とは

ベンチ台という言葉を初めて聞く方もいると思いますので、簡単に説明します。私が初めてベンチ台という言葉を聞いた時、筋トレに使う台を想像しました。そのため、自作PCをはじめたばかりの人は、知らない言葉だと思っています。

特徴

自作PCで利用するベンチ台は、オープンフレーム(ケースの様に箱になっていないパーツむき出しのケース)構成となっており、パーツの取り外しが簡単になっています。

ベンチ台

金属の板で、フレームがむき出しの状態で利用する台です。必要最低限の構造で、シンプルな板です。別名で「まな板」と呼ぶ人もいます。

使い方

マザーボードをベンチ台の板の上に設置します。この時、ネジ留をして簡易的にマザーボードを固定します。

マザーボード固定

また、電源ユニットを取り付けるスペースがあるため、電源ユニットを取り付けます。

電源ユニット固定

マザーボードと電源ユニットを取り付ける事で、ベンチ台から丸ごとパソコンパーツを移動できます。

取り付け後の様子(左:マザーボード 右:ラジエーター台)

ベンチ台を使うメリット

仮組で簡単にパーツの検証ができる

パソコンをPCケースに取り付けた状態で検証作業を行う場合、作業スペースの確保と各パーツの取り外しにとても手間がかかります。

PCケースとパーツの隙間がギリギリの幅の場合、交換対象のパーツを取り外す手順の発生がしばしばあります。また、狭いスペースに手を通すため、思うようにパーツが外れず、パーツ交換がやりにくい事があります。

狭いスペースの例(上部ラジエーター設置)

一方、ベンチ台はケースとパーツの干渉が少なく、様々な方向から手を通し放題です。ケースの干渉が無いため、パーツ取り外しも思うように取り外せます。

ベンチ台で動作の様子

結果、パーツの交換に対して手間や考慮点が少なく、使いやすいです。

ネジ留が簡単

ベンチ台にマザーボードを固定する時、ドライバー等の工具が不要です。マザーボードを固定に利用するネジは、手回しで取り付け取り外しできます。

マザーボードの固定ネジ

ネジをマザーボードの角4点に取り付ける事で固定完了です。ネジ留に工具がいらない部分で手間がかからないため、便利です。

パソコンパーツをベンチ台ごと移動できる

自作PCの動作検証時、パーツを仮組したベンチ台をディスプレイやキーボードが使いやすい位置に移動します。

ベンチ台にパーツを取り付ける時、全てのパーツがベンチ台で完結するため、そのままベンチ台を移動する事で、持ち運びができます。ケースの幅を気にしない事、重さが軽い事から、ベンチ台で仮組したパソコンを手軽に持ち運べます。

ベンチ台に取り付けたパーツ(左)とラジエータスタンド(右)

空冷の様にCPU上に取り付けるものや、240mmの簡易水冷は、ベンチ台に取り付け可能なため、問題ありませんが、360mmの簡易水冷の様にラジエーターが大型の場合は、注意です。ラジエーターが大きくなると、ベンチ台に固定できず、別途固定パーツ(別売り)が必要です。

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長尾製作所 ラジエータースタンド NB-RADIATOR-DP04

ベンチ台移動時にラジエーターの固定台も持って移動させる必要があります。

ベンチ台の利用で注意したい事

ベンチ台は自作PCの組立てのめんどうさを解消してくれますが、運用上注意が必要です。

ベンチ台で長期保管をしない

PCパーツをベンチ台に取り付けた状態の長期利用は、ひかえた方が良いです。

ベンチ台はパーツがむき出しの状態でです。そのため、PCケースにを利用する場合より故障リスクがあります。

パソコンは精密機械にあたるため、ほこりや水分に弱いです。パーツがむき出しの場合、以下のリスクがあります。

  • ほこりがたまりやすい
  • 意図せず触れた際に静電気が発生
  • 事故で飲料水が直接パーツに触れてしまう
  • 湿気に触れやすい環境

上記が原因での意図しない故障は避けたいところです。リスク回避のため、自作PCを組み立てて長期運用する場合は、PCケースを利用しましょう。

余談ですが、私の住んでいる地域は、夏になると毎朝霧が出る程度に湿気の多い地域です。ベンチ台の用事が終わったら、検証に使ったパーツは用がなければ、箱にしまって保管しています。

まとめ

パソコンの検証環境として、ベンチ台が良い点を紹介しました。

PCケースを利用した場合と比べ、パーツの取り換えの手間や、パーツ取り換えのやりにくさから解放される良い道具です。動作検証用のスペースが欲しい方におすすめします。

注意点として、検証作業の一時的な利用は問題ありませんが、PCケースの代わりとして、長期間保管する利用には向かない事にご注意ください。

今回のベンチ台の紹介では、「SMZ-2WBT-ATX」をベースにしています。

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2WAY ベンチテーブル SMZ-2WBT-ATX

そのため、他の製品とは、少し勝手の異なる点がありますので、ご注意ください。

本記事が、自作PCの検証環境を構築したい方の参考になりますと幸いです。

以上です。

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